キズのあるうつわ(磁器)を 伝統のお直し方法で美しく
「漆継ぎ・金繕い」 時代を越えてきた「うつわ」も、しまい込んでしまえばタンスの肥やし。。。(^^; 欠けているもの割れてしまったものに、漆で簡単にお直しを施して使っています。 日頃の器を中心に「繕い」の実際をご覧ください。 (「趣味の染付」の頁へ) |
<カケ・ニュウ>
● 染付輪花のお皿。縁が欠け、そこからニュウ(ヒビ)が伸びています。 ▼ 欠けた部分を漆で成形し、ニュウには漆を染み込ませて伸長を留めます。 成形した部分には金を蒔き、 文様の中に伸びたニュウには金を蒔かずにそのままにしました。 漆(日本産) 純金丸粉1号 | |
<カケ>
● 白磁向付。波打った縁の一部が欠けています。器の寸法(82×47)。 ▼ 欠けた部分を漆で成形し、銀を蒔きました(蒔き放ち)。 漆(日本産) 純銀泥 | |
<ワレ>
● 染付(くらわんか手)のお皿。表と裏。 みごとに三つに割ってしまいました。(^^; ▼ 破片それぞれを漆で接着し、 細かい釉のカケは漆を点して埋め、金を蒔きました(蒔き放ち)。 写真のような普段使いの器には、デリケートな金銀を蒔く必要はなく、 接着して現れた筋の上に沿って絵漆や黒漆、または白の色漆などを 塗っておくだけでもよいと思います。 使用頻度が高いお皿なので、破片の接着には強度を得られる糊漆(膠漆)を使用しました。 漆(中国産・日本産) 純金泥 | |
<カケ・ニュウ・ホツ>
● 白磁の向付。稜花の先が欠けてなくなっており、 そこからニュウ(ヒビ)が伸びています。またその近くにホツ(微細なカケ)。 ▼ 稜花の先を漆で成形し、 その欠損から伸びているニュウには伸長を抑えるために 割れ目に漆を浸み込ませ、双方ともにお化粧の銀を蒔きました(蒔き放ち)。 漆(中国産・日本産) 純銀泥 | |
<カケ>
● 只今お直し中の碗。 高台が2/3ほど欠けてなくなっています。 ▼ 漆と木粉を混ぜたコクソを盛って 高台の形を作り、下地をつけたところです。 完了しましたら、こちらにご報告します。 漆(日本産) 純金平極を予定 |
お直しのある器の扱い方 ・水に浸したまま放置しないでください。 ・電子レンジや蒸かし釜には使用しないでください。 ・磨き粉は禁物です。 |
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